我ながら冷めすぎていると思う。
お世話になった人はたくさんいるが、お世話になるのは仕事上であり、感謝の気持ちを伝えればよい。会社を辞めても仕事で繋がっていたり、性格や趣味が同じ人とは会っているので、退職で変化するものではない。
部下や上司、同僚が退職する時は、自分を鼓舞して送別会の店選びや対象者が喜ぶ演出を考える。この期間はハイテンション、で終わると疲労困憊となる。最近は、誰かやってくれたらいいのに、と思いながらも送別品が決められないでいると品選びを率先する。会場や品選びは店や贈り物そのものに興味があるわけで、退職者を思ってのことではない。こんなことを思いながら送別の準備をしているとは誰も気づかないだろう。私は会社人間である。
何度か退職を経験して、花束と送別品や寄せ書きをいただいた。送別品は消耗品か日常生活で利用できる物なのでありがたく受け取れたが、寄せ書きはうれしくなかった。あまり接点のない人の熱い寄せ書きに軽い吐き気がした。会社は価値観の違う人達の集まりであるから、スルーするしかない。寄せ書きは一度読んだだけで、その後所在不明だ。引き出しの奥に詰まっているのかもしれない。
年末は送別会シーズンでもある。緊急事態宣言解除でも大人数の宴会は自粛のため、リモート送別会になる。感染拡大前に戻って欲しいが、送別会自粛は続いて欲しい。