管理職で最も嫌な仕事

毎年年末から年始にかけて憂鬱であった。
部下を評価するのが嫌で嫌で、ストレスが溜まっていた。
部下から成果の説明を受ける。控え目に言う人、アピールし過ぎる人、自分の成果が何なのかもわからない人、いろいろいる。これらをじっと聞いて、成果に関して深堀する質問をするのだが、質問の言葉を選ぶのにかなり頭を使う。面談が終わった後は疲労困憊である。
面談が終わると、評価しなければならない。ここからストレスが上昇する。上から下まで並べることに吐き気がするが何とか仕上げる。並べたら部門内ですり合わせがあり、自分の部下の評価を上げようと管理職達は舌戦を繰り広げる。結果を伝える時もストレスだ。至らない点を伝える日は、朝から憂鬱で会社に行きたくない。救急車で運ばれたり身内の不幸で上司が替わりに伝えてくれたらと思った。これも仕事だ、給料もらってるのだからと自分に言い聞かせるが、年々ストレスが増えていき、部下を持つのはやめることにした。実務で課題がある、組織や業務改善に時間を充てたい等、適当な理由を付けて部下なしにしてもらった。給料はそのまま、今後、給料上昇率は下がるが、50歳を超えたのでお金より精神の安定である。
その後、新しい仕事ができて、社内の責任ある仕事がさらに減り心理的安全性が確保された環境である。ありがたいことに給料は減っていない。