ひとりランチ中、となりの30歳前半と思しき会社員の男性2人が老後や仕事の話をしていた。
読書をしているフリをして会話を聞く。
毎月10万円貯金したら老後は大丈夫
家は新築でなくても住めればよい、子供が成長したら小さい家でよい
年老いてまで働きたくない
堅実な若者である。
子供なんて成人したら家から出ていくし、娘が嫁に行ったら他家の人であるから頼るつもりはないと言う。
テレビやネットのタワマンや一軒家の暮らしは不動産関係会社が購入意欲を上げるために画策しているのだから、現実的ではない。
多くは隣の若者みたにな感覚なのだろう。
上司や同僚の悪口も面白くて会話に入りたくなる衝動を抑え本のページをめくる。
表敬訪問的な得意先回りは意味がない、時間の無駄と言う。これはバブルおやじが会社からいなくなるまで無理だろうから若者には全てのオヤジから役職を取り上げて欲しい、と心の中でエールを送る。
日本は落ちた、とテレビや新聞、ネットで有識者が語るが、バブルを経験しない若者は「落ちた」感覚がわからず、悲観していないのではないだろうか。
老後や会社の悪口を言っていたが、パスタがとても美味しかったようで、感動の言葉を何度も繰り返していた。
おいしい食事と友達との会話、すばらしい時間である。
2人の成長を祈る。
”早くオヤジを追い出して”