話し続ける人

加齢か今の仕事の特性からか、長い話を聞く忍耐力が落ちている。
40歳までは、自分が話さなければならなかったが、今は誰かの話を聞いている時間が多く、耳を使うことが多くなった。
ヒトの話を真剣に聞くと非常に疲れる。「この言い方は、どういう意味なのか?」「話が逸れてきた。元に戻すタイミングはどのへんにしようか。」等、時間内に用件を終わらせるために、聞きながら話の方向性を考えるので、脳細胞のエネルギーが激減し、会話終了後は、脳細胞が動いていない感覚になる。
相手の発言をオウム返しにしたり、「それは具体的にどういったところでしょう?」と質問形式で返す等、脳細胞を休ませるよう仕向けるが、仕向け方が悪いのか、増々脳細胞を酷使してしまう。
在宅勤務でテレカン中心の会話のおかげで、聞いていなくてもバレない状況が増えため、「音」として聞き流し、脳細胞に情報を届けないようにしているが、このまま退職まで乗り切れるか自信がない。
沈黙を我慢できず話す人や延々と話し続ける人の多くは、言いたい事を簡潔に話すことはなく、だらだらと要点がつかめない。
今日もそんな人達の話を聞き流しながら、退職しても世の中には話し続ける人はたくさんいるけれど、仕事ではないから少しは楽になるだろうか、とぼんやり考えながらモニターを見る。