定年退職後のおじさん達の近況をきく機会があった。
皆さん、仕事をしている。遊んでいる人はいない。定年後1年くらい遊んで、仕事すればよいではないかと言うと、そんな呑気なことをしていると他の人に仕事を取られる、「ぴかぴかの定年退職者」でないと、雇ってもらえないという。自分のやりたいことを実現するために仕事を選ぶと、転職活動とほぼかわらないらしい。
「そこまで働くのか?」
元気いっぱいのオヤジ達を前に心の中で呟く。会社を辞めたら、旅行に行ったり、読書三昧、ていねいに食事を作る、楽器が弾ける等、やりたいことが山積みで、お金の目途さえつけば、退職する気満々の自分とは対極にある人達だ。
オヤジ達は、家に居ると落ち着かず、毎日友達と酒を飲むわけにもいかず、会社勤めを止めると話題がない、と言う。家庭を顧みずひたすら働いた年代だから、会社以外の居場所がないのだ。社会の構造がそうであったから仕方ない。
60歳代は、元気なら働ける、反応は鈍いが会社に貢献できるだろう。70歳になりさすがに働けなくなる人はいるが、60歳代で培った体力で80歳まで働く老人が増えるのではないか。街は高齢者でいっぱい、、、。
恐ろしい。
再雇用で元気に働く人達はキラキラしているが、その先を想像すると暗くなる。