フォーマットが添付されたメールが届いた。
「新しい組織の第1回の会議です。自己紹介をしますので、準備してください。」フォーマットには社歴や現在の仕事内容、趣味、おすすめの店等を書くよう指示がある。当日の進行を円滑にするために、記入したフォーマットを進行役へ送ってください、とのことだ。
進行役としては、時間内に終えるよう計らったと思われるが、2年間の在宅勤務でテレカンで画面共有したことのない社員はいないわけで、準備した資料が映されなくても口頭で紹介したらよいのに、開催日より前に送る必要はない。また、少なからず社歴や仕事、趣味、家族など個人情報が書かれているので、宛先の社員には悪気はないが、その社員のPCに保存されるというのも何か気持ち悪い。
会社を辞めることを考えるようになってから自己紹介が嫌になっている。一緒に働く人がどういった人なのか関心を寄せない人はいないだろうが、辞めることしか考えていない今は同僚に関心を持たなくなった。事前に自己紹介の資料を送ることも嫌になっているのだ。
自己紹介しません、と言うと雰囲気が悪くなるので、仕事内容の記載制限を理由に、事前資料は送りませんと伝えた。
頻繁に組織変更するこの会社で、あと何回自己紹介するのだろうか。
自己紹介も仕事だ、美しい資料とトークで印象に残る自己紹介をすることにしよう。