美の錯覚

化粧品売り場で化粧品を買わない。
近付くと店員が寄ってきて、化粧水だけ買うつもりが、新製品を買わされたりする危険な場所である。成分がたくさん書かれていても、含有量がわからない。「●●エキスを通常の2倍」としても皮膚表面に留まるので効果はわからない。
基礎化粧品でしわやたるみ改善は期待していないので、肌が乾燥しなければ何でもよい。メイクの方は、デパコスの細かい粒子と発色の良さはプチプラにはないが、顔にいろいろ塗るのが面倒なので国産の中程度価格の製品を使っている。
美しい化粧品の広告は費用がかさむ。消費者は、広告費を負担しているようなものだと思っているが、美しくなりたい願望が「価格=効果」を実感させるよう働くのである。
デパートの化粧品売り場で化粧品を買う友人に、なぜ売り場で買うのか聞いてみた。
ーいろいろなアドバイスをくれる
ー自分にはできないメイクをしてくれる
確かに専門家のアドバイスとメイクは的確であろう。
何か買うためにカウンターに行くので、冷やかしではないので、店員の友人に対する扱いは常に丁寧であろう。
アドバイスとメイクが付いて満足のいく買い物である。
で、友人が若く美しいかというとそうではなく年相応である。
錯覚の中に美を感じると思っているのは私であって、熱くデパコスを語るいきいきした表情の友人をみて錯覚も悪くないと思った。