地域おこし協力隊は、人口減少や高齢化が進む地方の住民生活の回復や維持を目的に、その地域に移住して活動する。
政府が制度化して協力隊員の活動する自治体に報酬が支払われるようで、お金が絡んでいるので過疎化が進む自治体はこれを利用する。テレビ、本、ネットでは素晴らしい移住ライフが満載である。
現在の生活に疲れた、自然の中で子供を育てたい(親の方針、子供に決定権はない)、仕事を辞めたい、訳あって居住場所を変えたい等の理由で移住することが多いのではないか。自分が生まれ育った地域が廃れていっても、自身の生活に支障が無ければ、仕事を変えてまで地域おこし活動はしない。廃れていく土地を活性化したいという高い志を持つ人もいるかもしれないが、極めて少数だろう。多くの人は日々の生活で精一杯なのだ。
「昔は良かったのに。」「あの頃は良かった。」
過去の賑わいを戻したい、それを誰かやってくれないか、お金は国から出る。
オイシイ話である。
廃れてはいけないと本気で危惧する地域は、政府に頼らずアイデアを創出して活性化しているのではないか。それは「過去に戻す」ではなく「進化」と捉えているので、都会の変化と同じような思考なのかもしれない。
人口減少は避けられないので、「子供を増やす」しか考えていない地域は、補助金があっても成長した子供やその家族は定住しないだろう。