足音に違和感があって目をやると、スリッパを履いていた。
コロナ禍の前から何年もスリッパを履く社員を見たことがなかったので、「まだ生息していたのか!」と懐かしい感覚を味わう。
スリッパおやじは、近いところで仕事をしているのだが、今まで気づかなかったのは在宅勤務だったからか。ヤツは今までスリッパを履いていたのだ。会社はビジネスカジュアルであるが、スリッパやミュール、アロハシャツ、タンクトップ等、禁止アイテムを示していたので、禁止アイテムを知らず、周囲も注意せず今に至っている。
雨で靴が濡れたからスリッパを履くという男子がいたが、そのスリッパは立派な室内履きでオシャレであった。おやじのスリッパは「The スリッパ」で、公民館等にあるようなスリッパである。スリッパ男子もおやじも、わざわざ会社にスリッパを持ち込んでくる「こだわり」が理解できない。スリッパは荷物になるではないか、、。
「だからオジサンは、、、」と言われても仕方ない。女子の間では、「あのオヤジ、気持ち悪い」等とチャットが飛び交っているだろう。
注意したい、、。ババアの私より年上であるから、どのように話しかけるか?
あと少しで定年なので黙っておくか、、。
くだらない事に悩むのは楽しい。