たくさんのプロジェクトがある。課題があって、改善目標を達成するのだが、プロジェクトなのかわからないものがある。
改善することが人事パフォーマンスの重要ポイントなので、皆こぞって改善を進める。改善しない社員は評価が低い。そこで、「プロジェクト」という言葉を使うと「私達、すごいことやってます」なイメージになる。「バリュー〇〇プロジェクト」「リカバリー〇〇プロジェクト」等、英語を並べて壮大感を醸し出すが、内容は単純なものだったりする。大ががりで事業に影響のあるプロジェクトは意外に日本語の普通の名称なので、リーダーの価値の置き所の違いであろう。若い社員は、プロジェクトに参加することが人事評価になるので、士気を上げるために名称も大事かもしれないが、重要なのは中身である。
名称は成果にはならないので、こだわる人がいてもいいが、改善すべきことが明確で部内で解決できるのに「●●プロジェクト」と称してリーダーが任命されることがある。リーダー以外2名で、分析や進行はコンサルに外注する。さすがにコンサルも困惑するが、彼らは仕事なので、どんな案件も受け、プロジェクトらしく進めるのだ。コンサル側は、「これは課題ではなく自部門のマネジメント問題だ」と思っても、そんな事をクライアントに言えず、黙々と仕事をこなす。
コロナ禍で社員の士気を上げるためか、経費が余っているのか、プロジェクトが多いのだが、これも会社の方針なのだ。
プロジェクトに参加することが楽しかった頃がなつかしい。