職場はフリーアドレス、自分の机がない。
細長い机にモニターがずらっと並び、仕切りがない。「フリーアドレス」とオシャレなイメージだが、一人当たりの作業スペースを減らし、オフィスの賃料を抑える経費削減対策である。「仕切りを取りはらうことで、話しやすい空間を実現」」というが、単なるコストカットである。
モニターの間隔は狭く、全てのモニターを使用すると「密」になる。出社制限が解除され、対面のコミュニケーションを促進しているので、「密」な場所が発生している。
「対面での会話はイノベーションに繋がる」と会社は出社を強く推奨するが、感染拡大前にイノベーションが起こらなかったので、今から対面での会話をしても同じである。
その対面での会話の場として自動販売機の近くにフリースペースがある。フリースペースの周囲はモニターが置かれている机が並んでいるので、「ちょっと●●さん、〇〇の件で、、」等、机では隣の人に耳障りなのでフリースペースへ移動して話す。
フリースペースは、丸テーブルと椅子だけ、何の仕切りもないので、誰がいるか何をしているか丸見えである。フロアの中央にあるので、人通りが多い。モニターのある机で食事することは禁止されているので、ランチタイムはフリースペースが食堂になる。
食事シーンが丸見えだ。
ランチタイムも仕事をする社員、その後ろで弁当やCoCo壱番屋のカレーを黙食する社員。
異様な情景だと思うが、そう思わない人達が食事をするので、迂闊に言えず、心の中にしまっている。
見たくないので、13時まで会議室を取るか、フリースペースを通らないようにしている。