トレーナーとメンター

ビズワードを説明するテレビ番組がある。
ビジネス専門家の解説がいかがわしくておもしろい。
今回は、新人に仕事を教えるトレーナーと職場の悩みやメンタル面をサポートするメンターを紹介していた。
メンターは、
・業務と関係のない人の方が相談しやすい
・トレーナーには自分と合わないと言えない。
・メンターは所属する部署ではなくナナメの部署にいるような人が多い
と説明。
この2役の他にサポーターという役割がある、と専門家が言う。
そして、相性が良くないメンターは、ふりかえ制度で担当を変えるそうだ。相性が悪くて担当交替というマイナスな話題は、周囲の恰好のネタになり瞬く間に社内に広がる。おそろしい制度である。
誰が上司になるか選べない状況を「上司ガチャ」というらしいが、ビジネスカタカナ言葉から一気に俗っぽい言葉を入れるのは、若者受けを狙っているのかと勘ぐってしまう。
さらに専門家は、OJTの初期に10の質問をしましょう、と説く。
得意なことは?大切にしていることは?できるようになりたいことは?等、質問しましょうと。
余計なお世話である。人のプライベートに踏み込んでいる。
人事研修で部下と信頼関係を築く質問として聞いたことがある。
気持ち悪いので部下に質問しなかったが、上司は頻繁に質問してきた。答えたくないので、「〇〇さんは、得意なことは何ですか?」「協働する中で大切にしていることは何ですか?」と質問すると、得意気に延々と自慢話をしてくれるので、適当に相槌をしたり賞賛して時間を稼いだ。これで何度も難を逃れた。
答えたくない、答えが思い浮かばない時はその質問を返す、というスキルを習得すると会社での人付き合いが楽になるだろう。欲望が渦巻く会社で本音と建前の出し方は、実践で学ぶしかない。