ステークホルダー

会社で汎用される言葉である。
ステークホルダーに影響を及ぼす、ステークホルダーのコミットメントなどの表現が使われる。
会社という目線なら株主や行政など会社経営に影響を及ぼす対象をさしているが、社内では、一緒に働く人、上司などをさすので、日常会話、メール、社内資料など「ステークホルダー」が飛び交っている。
ステークホルダー用語の中で「ステークホルダーフィードバック」は、上司が自分の部下について、周囲の人に部下の行動について評価を依頼し、受け取り、その評価を人事評価に反映するというものである。人事評価の行事のひとつで長年悩まされる。
私は人の言動に対して好奇心旺盛であるが、評価することは苦手だ。評価されるのも苦手であるが、自分に向けたものなので、スルーすれば終わるが、他人の評価は、その人の生活に影響を及ぼすのではないかと心配するのである。
この評価、人事評価システムに記入するので、部下の過去のフィードバックは上司のみ見ることができる。初めて評価者になった時、部下の過去のフィードバックを見て、自分がコメントした同僚のフィードバックもその同僚の人事評価システムのフォルダにしっかり刻まれていると思うと怖くなった。
私の書いた評価が影響するかもしれない、、申し訳ない気持ちだ。
このフィードバックは必ずやらなければならず、依頼されると当たり障りのないコメントを返し、部下の評価には、このフィードバックは、参考としてみる程度で、書かれた内容は信じない。
記入されたコメントは不都合なところはカットして伝えた。ネガティブなコメントは事実確認が必要で、「このようなコメントがありました」と伝えられても、受け入れにくいのでコメントした人に背景をたずね、正しい場合に本人に伝えた。
記録が残る、という意味で評価者の匙加減ではないといえるが、コメントの内容やコメント者の人となりを把握したうえで評価するべきだと思う。
こんなことを書いておきながら、一度だけ渾身のフィードバックコメントをしたことがある。困った上司がいて、ここで書いておかねば二次上司は気づかないだろうと、なけなしの英語で書いた。
通じたのかどうか定かでないが、数か月後、上司が変わった。