暑くなったので窓を開けた。外の空気は清々しい。
子供の声がする。泣いたり笑ったり、絶叫したり、、。昨年は聞こえなかったので、最近、引っ越してきたのだろう。隣の家のようだが、向かいの建物に当たって戻ってくるのか残響があってよく響く。
言葉を話せない子供は、発声して何かを訴える。大人が関心を寄せるよう耳障りな音の作りである。生きていくために必要なのだ。大人も耳障りな声を出すが、意図的に発声するところが子供と異なる。
在宅勤務で朝から窓を開けて仕事をしていると、子供の声が聞こえる。泣いている時は、窓を閉める。
「静かにしてくれないかな」「保育園にあずけてほしいな」など思ってしまう。
しかし、窓を開けている人達は、私の電話会議の声が聞こえるはずだ。泣いたり絶叫したりしないが、大爆笑したり、苦言を伝えたりする時は声が大きくなる。「その企画は無理があります」「誰が決めたのですか」「レバレッジ・ポインは何ですか」といった強く出る時や感情が入る「マジで!」「ありえない!」「もう終わった!」は声が大きい。電話会議では表情がわかりにくいので、声で表現するようになってしまった。
意味不明のビジネス会話は近所の人にとって騒音である。
子供の声に苛立ってはいけない、電話会議中は窓を閉めることにした。